オイルの製品表示と規格
API粘度表示
米国自動車協会(Society of Automotive Engineers, Inc.)が制定したオイルの粘度分類に基づく粘度表記です 5W-20 10W-30などと表示し Wは低温時の粘度を表します (WはWinterを表す)この値より どの程度の外気温で使用できるかが判断でき0Wなど数字が小さいほど低温時が軟らかいオイルで 寒い冬で始動性が高いオイルとなります W-の後に記載される20 30 40 50などの数字はエンジンの状態 使い方 環境により変えます
ILSAC(International Lubricant Standardization and ApprovalCommittee :国際潤滑油標準化承認委員会)を略したもので ”イルザック”と読みます ILSACはSM承認時に”省燃費性”を発揮したオイルに認められるもので 最後の番号が大きくなるにつれてより厳しい試験をクリアーしなくてはなりません
しかし規格物はどんなに性能が良い製品であっても それは規格外となってしまうデメリットも持ち合わせることになります
API SERVICE分類
アメリカ石油協会・アメリカ自動車技術者協会・アメリカ材料試験協会が定めたオイルの品質規格で アメリカ 日本を中心に広く世界で使用されているグレード表示
ガソリンエンジン用は頭が「S」で ディーゼルエンジン用は頭が「C」で始まるアルファベッド2文字で表され ガソリンエンジン用はSA SB SC SD SE SF SG SH SJ SL SM SNの12グレード
ディーゼルエンジン用はCA CB CC CD CD-II CE CF-4 CF CF-2 CG-4 CH-4 CI-4の12グレードに分類されており 原則として両オイルとも後者になるほど高性能かつ環境性能に優れている
ただし 初期に制定されたグレードはすでに現代のエンジンにはそぐわないため 現状一般向けに流通しているのはガソリンエンジン用がSF以上 ディーゼ ルエンジン用がCD以上 ディーゼル用についてはアメリカの規格と日本製ディーゼルエンジンの要求とが必ずしも合致しない
CH-4 CI-4はわず かしか CD-II CF-2 CG-4に至ってはほとんど流通していない 事実上CFもしくはCF-4を最高級グレードに設定しているオイルメーカーが 多い
ネットではSJ級の方が性能が良いなどとの書き込みが見られる 例としてSM級はSJ級の性能を上回るからこそSM級の認定を受けている メーカーによってはSM級をSJ級とあえて表記するメーカーもある