主な原因
ヒューズの切れ
ヒューズが切れている場合は電源が全く入らなくなります
ヒューズには板ヒューズと管ヒューズ(ガラス製)があります
ヒューズを交換すればエンジン始動ができるようになりますが 過重な電気が流れなければヒューズが切れることはありません
どこかで電気が漏電しショートを起こした可能性もあります
すぐに切れるからといって アンペア数の大きなヒューズには交換してはいけません
他の電装部品に過大な電流が流れ火災の原因になります
バッテリーの不良
バッテリーにテスターを当てて12.5V以上の電圧があれば正常 しかし劣化したバッテリーは12.5V以上の電圧があっても始動できない場合があります
簡単なチェックは他の車からバッテリーを借りてきてエンジン始動を試す
ブースターケーブルで繋いでみてエンジンがかかれば 今使っているバッテリーは不良品ということになります
バッテリー端子の腐食 接点不良
バッテリー端子には鉛が使われています
鉛は電気が流れにくいはずですが鉛を使う理由があります 鉛は錆が発生しにくいので鉛の端子を使っています
しかし古くなってくると そこにはゴミや酸化膜などが付いてしまい さらに電気が流れにくくなってしまいます
時々端子部分を外し表面をサンドペーパーなどで磨いてあげるといいでしょう
しかしあまりに硬い素材のもので磨くと傷が入り伝動効率が下がってしまいますので注意しましょう
セルモーターの不良
セルモーターを分解しモーターのブラシなどの摩耗をみる
摩耗していれば部品交換が必要です
セルに繋がる配線も旧車は腐食し断線している可能性もありますから同時にチェックしなければいけません
チェック方法はテスターを当てて導通をチェックすること
スターターリレーの不良
セルを回すとカチッと音がする これはスターターリレーの作動音です 作動音がしていれば動いている証拠です
不良の場合は作動音がしません カチッと音がするかどうかの確認をしましょう
配線の断線
一番厄介なものです
どこが断線しているのかを見つけなければいけません
発見に必要なのは配線図 配線図を入手して導通テスターで断線箇所を見つけていかなければいけません
非常に時間のかかる作業です
プラグの不良
プラグの電極に付着したカーボンの除去 カーボンの付着 ガソリンで濡れてしまうと正常な火花が飛ばなくなります
そもそもカーボンが付着すると言うことは不完全燃焼をおこしているからカーボンが付着するのであって 完全燃焼するようにキャブレターを調整したり ECU制御のエンジンであれば ECUのセッティングを行わなければいけません
注意しなければいけないものが プラグのガスケット このガスケットが潰れてしまっものは走行距離に関わらず新品に交換します
私たちは予備のプラグを箱買いし取り付けては電極の焼け具合を確認し いい焼け具合になるまでキャブレターなどを調整していきます 故にプラグはたくさん必要となります
新品だから大丈夫と思ってはいけません 中には不良品も含まれています 結構高い確率で入っていますので 箱買いをして整備しています
プラグキャップの不良
プラグキャップには黄色の丸で囲った部分がネジのように溝が切ってあります
この部分が損傷しやすいためにプラグキャップを交換します
プラグコードの不良
プラグキャップの次に点検するのはプラグコード
キャップとコードのつなぎ目が損傷していると感じたならば コードを交換 損傷部分を切断し再利用します
コードもプラグも永久に使えるものではありません 劣化すれば必ず効果する必要があります
ディストリビューターの不良
ディストリビューターの中身は回転するローターがあり ローター部分が摩耗および損傷しているかキャップを外し点検する
プラグコードとの接点不良などの点検不良の場合は交換
ポイントの接点不良およびポイントの摩耗
ポイントとはプラグに火花を飛ばすタイミングを調整している部分です
隙間が大きくなる事によって点火時期が狂います
点火タイミングの調整
火花が適切な時期に飛んでいなければ エンジンの始動が困難になったり ブスブスと不調となります
タイミングライトを使用し適切に火花が飛んでいるかを確認します
点火コイル(イグニッションコイル)の不良
呼び名は色々 イグナイターはスパークプラグに電気を増幅し送り出すものです ここで電気が作られないとスパークプラグで火花が出ることはありません
現代のイグニッションコイルはダイレクトイグニッションといって プラグキャップにイグニッションコイルが直接付いているものが多くなっています
イグナイターの不良
エンジン始動ができなかったり エンジンは始動できるが10分も走行するとエンジンが止まると言う症状はイグナイターが原因の場合もあります